今日は、新宿にある東京児童相談センターで講演しました。
養護が必要な子どもを自宅で育てている里親さんたちへの支援をセンターは行っていて、今日はその当事者団体の「NPO法人東京養育家庭の会」からのオファー。「学習会で特に里父(養育家庭のお父さん)向けに講演して欲しい」というものでした。
なので内容は、いつもFathering Japanで行っている父親向けの講演内容とほぼ同じ。演題も先方の希望で「笑っている父親になろう!」でした。
センターの相談スタッフに聞けば、最近は里親家庭も「共働きが増えて」きて、父親(里父さん)の存在、育児・家事協力が欠かせなくなっている、また一般家庭と同様に「母親(里母さん)の育児ストレスも高まっている」とのことでした。やはり子育て家庭における情況は、どのような関係であろうとパラレルなのですね。
学習会には10家庭ほどが参加。ほとんどご夫婦連れでした。
70代の方から40代までいらっしゃたので、僕の(ファザーリングの)話も少々受け止め方は違ったようですが、お母さんたちはいつもと同様に強い賛同をいただき、お父さんたちからも「自分はいままでできてなかったことが多かったけど、確かにそういうこともあるよね。参考になりました」と、概ね理解をいただきました

学習会終了後は、交流会も開催。僕も同席させてもらいました。
養育家庭もさまざまですね。里親をもう20年近くされてる方もいれば(実子3人・里子4人)、里子と自立後に養子縁組された方、片や40代のご夫婦は子どもを授からなかったので里親として登録し現在委託を待っている方も来てました。それぞれ事情は違うのですが、社会的養護の受け皿が弱い日本において里親さんとして「がんばって子どもを育てたい」という皆さんには本当に頭が下がります。
またお話の中では、課題も見えてきました。
例えば、里子も施設と同様に18歳で養育家庭から自立するのですが、その後も心配でその後の学費や生活費を支援する方もいる。でもその頃、里親さんも年金生活になっていて経済的に困窮している、といったこと。また子どもが18歳~20歳のときに「健康保険」の空白時期が出来て困った、などの話も聞きました。
「タイガーマスク基金さんは、児童養護施設の子の自立支援と書いてらっしゃるけど、ぜひ里子にも支援をお願いしますね」
と、里親さんにお願いされ、僕としても「基金が知名度を上げ、寄付(財源)が拡充すれば将来的にはどの環境の子どもにもサポートはしていきたい」と思いましたし、逆に国にも教育費の減免や、そもそも家計負担が強すぎる日本の子育てや教育に関するコストを、未来の人財に投資するつもりで、国がもっと負担していくべきだ、ということを政府に言っていこうと思います。
でも今日は普段接することがない里親の方々とお話ができ、僕らタイガーマスク基金としても勉強になりました。国の方針でも「家庭的養護の推進」つまり里親を今後増やしていく方針なので、施設や自立援助ホームだけでなく、里親家庭における養護にも関心を持ち、養育家庭の会の方たちとも連携しながら、すべての子どもたちが笑顔になるような活動をしていきたいと思います!(3月にはセンターで絵本ライブやるかも!)
今日は僕の50歳のバースデーでした。子どもたちが講演中にホットケーキを作ってくれて、「お誕生日の人はこれね」と持ってきてくれました。これまでで最高のバースデーケーキになりました
