昨日は地元・文京区の子ども家庭支援センター、略称「コカセン」へ。4月から新しく課長になったのでご挨拶と打ち合わせでした。
ところで皆さん、コカセンって知ってますか?
行政が設置した市区町村にあるセンターで、「子どもと家庭の問題」に関する総合相談窓口のことです。
そう、東京都の子ども家庭支援センター(コカセン)では文京区はじめ豊島区、港区、中央区、目黒区などで僕もよくパパセミナーや絵本ライブやらせてもらっているので、かつては「子育てひろば」のイメージが強く、「育児中の親が子どもと遊びに行く所」という認識でした。
確かにそういう場所ではあるんだけれど、コカセンとしては「子どもへの虐待」やネグレクトを予防する目的で、来所者の親子と接する中でそのリスクをスクリーニング。直接に育児の相談を受けたり、日常的にも区民からの電話相談を受け付けていて、つまり子育て家庭の「SOS」をいち早くキャッチする所でもあるのです(個人のプライバシーは守られます)。
また児童相談所と同様に児童虐待通報の連絡先になっており、虐待の早期発見、対応のため、子ども家庭支援センターを事務局として、関係機関のネットワークである要保護児童対策地域協議会を設置して連携を取りながら活動しているはずです。
なので地域や同じマンション・アパートに「様子が気になる子どもがいる 」という場合でも、いきなり児童相談所ではなく、コカセンに連絡すれば受けてくれることになっています(通告者のプライバシーも守られます)。ただしコカセンは児童相談所ほどの権限は持っていないので、家庭への強制力はいまのところありません。

東京都では多くの区市町村で設置されており(一覧はこちら)、18歳未満の子どもや子育て家庭のあらゆる相談に応じるほか、ショートステイや一時預かりなど在宅サービスの提供やケース援助、サークル支援やボランティア育成等を行っています。地域の子育てに関する情報もたくさん持っています。
昨日は、文京区コカセンの課長と現在の情況などについて情報交換しました。
聞けばいま文京区も常に200件くらいの相談案件が動いていて、社会福祉士や臨床心理士などの職員もフル稼働状態らしい。今日僕がいた間もほとんどの職員が電話で相談を受けている様子でした。
「僕も異動になる前は、文京区ではあまり虐待はないのではと思ってた。でも来たら違った。毎日さまざまなケースに関わっているが深刻なものもある。職員たちも対応に追われ時間がいくらあっても足りない」(課長談)
業務においても児童相談所や保健所との連携も、うまく行ったり行かなかったりだそうで、そのあたりも含め、「タイガーマスク基金さんと一緒にアピールしていきたいですね」と。
今後の事業連携についても、11月の虐待防止推進月間に文京区で「コカセン×タイガー」でシンポジウムか何かやろう、という話になりました。
タイガーマスク基金の事業目的の一つは、子ども虐待の根絶。
なのでタイガーとしては子ども家庭支援センターについてもっと広く一般に、その機能や役割を広報アピールしていきたい。
コカセンとタイガーでタッグを組んで、子どもたちを守っていこうと思います

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