2012年10月15日

第5回勉強会レポート

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10/10(水)にタイガーマスク基金 勉強会#5「施策の最前線に聞く~社会的養護の課題と将来ビジョン」を開催しました。

国の今後の方針である「施設の小規模化」→「家庭的養護の推進」について知り、それについていろいろな視点から意見を聴き、新たなる課題も見えてきました。

グループホーム、ファミリーホーム、里親への移行においては良い面もあれば、①養育者の担い手不足 ②職員の多忙化 ③養育者・職員への教育や精神的ケア などが問題になるのではと意見が出てました。

また当事者団体からの要望では、小規模化に限らず、養護のシステムにおいて、①「自然なやりとりにして欲しい」 ②「子どもが納得できる基準・指標を示してほしい」 ③「ルール作りなどの運営に、子どもも参加させて欲しい」などの基本ニーズ(素朴な要望)があることも分かりました。

課題解決の答えは、その実現も含めなかなか一朝一夕には見い出せませんが、今回こうして大きな流れ(国の考え方)を知り、一人一人が「それで本当に子どもたちは幸せになれるのか」を考える機会になったことはよいことだと思います。

この日、最終的に登壇者・参加者間でコンセンサス取れた点としては、

「社会的養護は、一部の子どもの問題ではなく、社会の問題であって、市民レベルで地域一体となって取り組んで行こう!」

というもの。タイガーマスク基金がその巻き込みメインエンジンとなれるよう、僕らも精一杯取り組んでいこうと思いました。

さて今回の勉強会はテーマがちょっと堅かったせいか、当初参加申込みの出足が鈍かったのですが、フタを開けてみれば今回の満員の65名が参加。支援関係者のみならず一般の会社員、学生、育休中のママ(赤ちゃん同伴で)まで来てくれました!

事後にいろいろアンケートで参加者の皆さんから感想もいただいているので、ここで紹介しておきます。

●あらためて社会全体で取り組むべき問題と感じました。

●当事者の声を聞く機会は以前にあったが、行政の取組みを知るのは初めてであった。とても新鮮であった。里親になる方たちの問題意識をぜひお聞きしたい。

●色々な立場の方のご意見を伺えて有意義な時間を過ごすことができました。小規模化、里親推進の理念と現実のギャップについてもう少しつっこんだお話しをうかがえたらと思いました。

●「子どもに罪はない」ということの大切さ。地域でも活動していきたいと思います。

●渡井さんが言っていたこと、すべてうなずくことばかりです。里親の支援(幅広い意味)でお願いしたいです。

●同じ年齢でも、居る立場で、受けられる支援が違うことに驚いた。

●養護関係の予算(要求)額は900億円。一方同じ社会保障関係費の一つである年金は54兆円。医療は35兆円。このギャップをどげんとせんといかんと思いました。

●渡井さんお話しは当事者ならではの視点からの大変分かりやすい丁寧な説明で、どのような支援が求められているのか理解することができました。大鶴課長のお話しからは行政の取組みをしっかり考えてくださっているのだと分かり安心いたしました。恒松さんのお話しも具体的で大変勉強になりました。

●たくさんの課題が残っていてとても深い話だと知りました。

●児童相談所の実情をもっと知れるといーなと。すべてのキーなので!

●貴重なお話しをありがとうございました。それぞれの立場の方々の意見を聞けて色々参考になりました。政策については賛同はしますが、現場、地方公共団体へとつないでいくうえでの相互の関係性にずれがあるのかなとも少し感じました。

●「施設は人なり」と言われます。仕組みの改善が大きく求められますが施設の職員に求められるものについて、お話しの随所に入れていただいたことでよい学びにつながりました。関わる人材の育成と教育に関しては課題であることを再認識しました。ありがとうございます。

●現場の声、色々な立場の方の実践的な話が聞けてよかったと思います。

●初めて参加しました。知らないことがこんなにたくさんあったのかーという思いです。自分なりにできることを、これから探していきたいと思いました。

●予備知識がなく参加しました。現状、問題点、今後の話などいろいろためになりました。

●厚生労働省の方と社会的養護の最前線でご活躍をなされている方たちが質疑応答していくのが、この場でしか聞けない、貴重な体験だった。もっともっと大学にもインフォメーションしてほしい。

●人生の先輩方々のお話しを聞くことができ、これから私も児童福祉に貢献できる人材になりたいと思いました。

●大変勉強になりました。小さい会場でパネリストの方の忌憚のないコメントが伺えて、熱意や苦しい思いを、会場内で共有することができたと思います。ボランティア先の施設で、高校に通いきれず中退して、退所していく子どもたちや、小中学生の、愛情を求めてボランティアに飛びついてくる子どもたちを見ています。お話しの中にもあったように、同じ課題がずっと解決されない状況で、勉強会や交流会に出るより、自分のボランティア内容を考える方が有意義なのでは…と思うこともありましたが、本日、市民の声が力を持つということを伺って、自分が出るよりも、人を誘って、知ってもらうことも重要と思いました。

●ありがとうございました。いろいろな人たちの意見を聞けてよかったです。これから社会人になっていくにあたり、考えることをやめずにいきたいと思いました。

●子どもたちが抱えさせられているものが多いというお話し、とても共感しました。まだ学生の身ですが、辛い思いをしている子どもたちを何人も見てきて、何ができるのだろうかと悩んでいるところです。今はもう大人になってしまった子どもたちや、今まさに「子ども」を送っている子どもたち、そしてこれから生まれてくる子どもたちが生きていきやすい世の中になるとうれしいです。

●市民の声をあげることが大切だと皆さんが強調されました。本当にそうだと思います。まずそこからお手伝いしたいと思いました。

●児童養護施設についての予備知識がない中での参加でしたが、次回も参加させていただければと思います。自身の仕事が全く異分野ですが、自身の時間で何ができるか、どのような関わり方ができるか、行動に移してみます。

●初めて勉強会に参加しました。国の今の課題や方針、現場の課題、さまざまな視点からお話を聞くことができて良かったです!「子どもたちのために何ができるのか」今、私たちができることを声を上げていかなければ社会は変わっていかないと実感しました。私も微力ながら声を上げていきたいと思いました。次の勉強会もぜひ参加したいと思います。

●前回に引き続き勉強させていただきました。中にいた時には分からない活動に、今後の期待をしています。私もできることはやっていこうと思います。

最後にパネルディスカッションに登壇いただいた方々からのコメントも紹介しておきます。
右斜め下

大鶴 知之氏(厚生労働省家庭福祉課課長)
「この問題をまったく知らなかった、など一般の方の率直な意見があり役所の努力不足も分かり参考になりました。今後ともよろしくお願いします」

渡井 さゆり氏 (社会的養護の当事者参加推進団体「日向ぼっこ」理事長)
「様々な方と出逢うことができ、私もエネルギーを充電させて頂きました。今後とも、社会的養護の社会化に向け、どうぞよろしくお願い致します」

恒松 大輔氏(自立援助ホーム「あすなろ荘」ホーム長・タイガーマスク基金理事)
「今回の学習会には多くの方が参加してくださり本当にありがとうございました。虐待や児童養護施設という言葉はテレビ等でも良く聞くようになりましたが、その実情はなかなか理解されていません。こういう学習会に参加していただき、その実情を知り、それを皆に伝え知ってもらう。それが誰もができる支援の第一歩だと思います。今回の学習会の話を周りの方に伝えてください」

中村 久美氏(児童養護施設「福田会東京本院」元施設長・タイガーマスク基金理事)
「今回の勉強会には社会に出て活躍する児童養護施設の退所者が4名参加されておりました。当日は同じ施設で共に暮らした2名が偶然にも、いや必然でしょうか23年ぶりに再開されました。『過去は変わらないけれど未来は変わる』という事を実証して下さっている施設を退所した皆さんの力は大きいと感じました。これからもっともっと社会的養護という言葉が当たり前になるように、タイガーマスク基金を通じて活動していきたいと思います」


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posted by ando-papa at 14:11| Comment(0) | TrackBack(0) | セミナー・イベント情報 | 更新情報をチェックする
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