2012年08月13日

タイガーの課題図書

タイガーマスク基金の活動を本格化するにあたって、社会的養護の世界や児童虐待の実態について勉強して知識化しておかねばならないことはたくさんある。

ここのところは、施設やホームの関係者にあったり、支援者から話を聴いたり、そして当事者だった人にも会って勉強させてもらっているが、「独学」も大事だ。折よくいまは夏季休暇モード。夏休みといえば課題図書。僕が読んでロックされた本を何点か紹介したいと思います。

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ちいさいひと~青葉児童相談所物語

<内容紹介>
少年サンデー連載のコミックス単行本化。連載増え続ける児童虐待。すべての子どもたちの幸せのため、駆け出し児童福祉司の相川健太は今日も奮闘する!。その命を救うため、その笑顔を取り戻すため、日々戦う大人たちがここにいる!

実際にあった事件を取材して構成しているので、内容はかなりリアルで深刻さが伝わってきくる。でも登場人物のキャラクターや支援者の心情の描き方で、苛酷なストーリーの中にも希望が見えるところがいい。また本の随所に「児童虐待って何?」「児童福祉士って、何をする人?」といった情報ページもあるので勉強にもなります。

そう、この分野の情報発信って、子どものプライバシーの問題があり伝わりづらいものになりがちだが、このようにコミックでの表現は有効かと思う。容易く読めるし、活字だけの書籍より若年層も手に取りやすいだろう。タイガーの活動でもこの手法は採り入れてもいいかもしれない。誰か協力してくれる漫画家さんはいないかしら?

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誰がこの子を受けとめるのか―光の子どもの家の記録

<内容紹介>
虐待を被けた子どもは、いつか大人になって自分の子どもを虐待する親になる!―そんな常識化した負の連鎖を乗り越えるために。子どもを受けとめる「家族の力量」「社会的養育の力量」がいま問われている。家族の愛に等しい養護をめざした「光の子どもの家」十九年の記録。

こちらは書籍。映画『隣る人』の舞台となった埼玉にある「光の子どもの家」の施設長が書かれた本。冒頭の施設開所時に建設地の地域から反対運動が起きたところの件はこの問題の根深さを物語っており、私たちが挑む仕事(この問題の正しい情報化⇒社会化)にも繋がるようです。

本書では、随所に菅原さんの鋭い視点・言葉の連続で少し息苦しく感じる部分もあるが、信念を持って養護の仕事に打ち込む姿勢、子どもたちへの惻隠の情と優しき眼差しにただただ感服する。映画とともに「隣る人」=「受けとめる人」の存在の重要性を改めて痛感しました。

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ナミヤ雑貨店の奇蹟

そして最後におススメなのは、ベストセラー作家・東野圭吾さんの新作小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』。フィクションで、ミステリーでなくファンタジー。一気に読めます。あらゆる悩みの相談に乗るという不思議な雑貨店が舞台ですが、そこに集まってくる人たちが児童擁護施設の「丸光園」と縁のある人間たち。読んでると一話ずつが別の話に見えるが、実は縦横に視えない糸がつながっていて最後には大河の流れのような壮大なストーリーと化します。

再三、出てくるナミヤ雑貨店のおやじの「回答」は特に施設出身の人でなくても心に響きますが、小説の最後で丸光園出身の若者たちに宛てた「回答」を読んで、僕はタイガーマスク基金の独立法人化を決めました。ぜひ皆さんにも東野ワールドを味わいつつ、その意義に触れて欲しく思います。

以上、今日は3冊までです。児童養護や子ども虐待に関する本はまだまだたくさんあって、ついあれもこれもと購入。僕のデスク脇が多くの「課題図書」で山積み状態になっていますが、これも仕事の一環。育児や家事の合間、出張の鞄に入れ、寸暇を惜しんで読み、貴重な情報を血肉化して行こうと思います本
posted by ando-papa at 18:11| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
安藤さんお久しぶりです。
安藤さんの新たなる挑戦、応援しています!!

私自身、実は家庭機能不全の家庭に育ちました。
そして今もなお父親との関係に悩んでいます。
家族を持ち、自身のライフワークとする仕事に育児と、もう大丈夫、私は乗り越えたと思っていても・・・
突如湧き上がる精神的苦痛と不安定さに、わが子に対して同じ過ちを犯してしまうことの怖さもあります。
だからこそ、私は児童虐待問題から目をそらさずにいようと思います。
法人化されましたら、是非とも個人協賛にエントリーさせてください。
Posted by いとうなおこ at 2012年08月15日 14:46
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